学期終了の日、








雲雀恭弥は成績表を机に放り投げて、
その黒髪を窓からの風になびかせていた。
ソファーにどっかりと座って、机に足をのせた姿勢で。
酷いくらいとても潔く笑っていて、
笑みには似つかわしくない感情が爆発していた。




あははは。

帰りの時間全部使って「みんな成績は良いように書いてやってるけど嫌いな奴にも良いこと書かなきゃいけない」なんて。
ほらこれってまさに僕のことじゃないか。
先生の前に人なんだから仕方ないんだって。だったら生徒の前に人なんだよね、一応僕も。
あれって殴ってもよかったのかなぁ。
僕の名前までは出さないから反論しなかったけど、結構調子乗ってたよね。

独壇場だったし。むしろ名前だせばいいのに。
一方的、あれは卑怯だ。面白くないしフェアじゃない。





成績表は風に乗っかってディーノの元へと降り立つ。
それを屈んでそっと拾う。
雲雀恭弥はまた大きく息を吸い込んで続けた。




はぁ、明るく元気?笑っちゃうよ。
他に書くこと無かったのかな。成績表って嘘ばっかり。

僕の何処をみたらそうなるの。まぁそうだよ、見てないんだから書けるわけもないか。
あー、それにしてもさ、もうちょっと日本語のバリエーションとか無かったのかな。
お世辞にも明るく元気なんて言わないよね。
まったく信じられない。





「恭弥、」




―――――――――嘘つきなんだよ皆。






「信じたいものだけ、信じればいいよ。」










僕の声が聞こえますか