ヴェー!フェリシアーノだよ!
今日は残念な雨だけど傘さしてお出掛けなんだぁ。
最近お仕事忙しくてルートに会えなかったんだけど、昨日ルートから遊びにおいでって電話があったんだよ。
嬉しいなぁ。早くルートに会いたいハグしたい!





ルートヴィッヒ愛情月間





「…で、この状況をどう説明するんだ。」
「だから、傘閉じて走ったんだよ!それでルートの家見えたからもっと走ったんだよ!」

ドアベルを鳴らしてルートが出てきた瞬間に「ハグぅ!」って抱きつく予定だったのに。
びしょ濡れの奴とハグは嫌だってさぁ…。
俺だってルートの家の前でこけて、ルートに起こされるとは思わなかったよー。

「とりあえず、シャワー浴びて着替えてこい。」
「了解しましたぁー!」
「だから走るなまた転ぶだろうが!」

知らないもーん。だってだって久しぶりにお休みなんだよ。
なるべく長くルートと一緒にいたいんだってば。
びしょびしょの洋服は適当にほっぽって、バスルームへ。
思いっきり蛇口をひねってシャワーから水が降ってきて思い出した。

「ひゃ、…冷たいよー!」
「湯を出してから使えといつも言ってるだろうが…」

ぶるぶる縮こまってると、曇りガラスの向こうからため息まじりのルートの声が聞こえる。
服はたためと言ってるだろうとか、着替えは置いておくぞとか、呆れた声ばっかり降り注ぐ。
シャワーの水も冷たいしさ、ルートもなんだか冷たく感じるし… でも違うって知ってる。

「ルート!ルート!」
「なっ、なんだフェリシアーノ」

がちゃり、バスルームのドアを開いて飛びつくとバスタオルを持ったルート。
待っててくれる、いつも俺のこと大事に守ってくれる暖かいまなざしが今も降り注ぐ。
これであとは背中にまわされた逞しい腕が、俺をぎゅうと抱きしめてくれればいうこと無いんだけどなぁ。

「俺いまビショビショだけど… ルート、ハグして!」

一緒にシャワー浴びたいよー。お風呂はいろー。
屈んでもらわないと届かないから代わりに冷たい十字にキスをして。
ルートの青い目を仰ぎ見ると、優しく笑って「仕方ないな」だって!



もっと もっと愛して!





普段ツンデレばっか書いてるので、イタちゃんが難しい!
まぁ、でも素直な子も可愛いですよね(*´∀`*)
攻めの方がオドオドしてるのもほほえましいです。